【記事】自分の発達障害「取扱説明書」 短大講師がリハビリ研究大会で発表する

公開日: 2015年9月14日 記事 発達障害


2015年9月3日東京新聞の記事から。
大人になってからの発達障害の診断は大変そうです。
短大で先生されているのですね。「障害児への理学療法を教えており」と記事にあるので、障害ある方が障害者への対応方法を教えているという感じでしょうか。
自分の出来ないこと、不得意なことをマニュアルにしてあるのは良い考えですね。
人に見せているのかと思ったら、自分で確認するために使っておられるとのこと。
なるほど。

「四十五歳の時に初めて発達障害という診断を受けた男性がいる。岐阜保健短大リハビリテーション学科講師の稲葉政徳さん(50)=神戸市。社会に出て責任を持たされてから壁にぶつかったが、自分の不得意なことなどを列挙した「自分取扱説明書」を作り、行動する上での注意点を再確認している。十九日に名古屋市内である総合リハビリテーション研究大会で、自らの体験を発表する。



 稲葉さんは子どものころから、耳で聞いた複数の情報を覚えるのは苦手で、飲食店でのアルバイトでも、メニューの多い店は覚えられないためにミスを連発。予定を忘れてしまうこともしばしばだった。
 人と一対一のコミュニケーションに問題はなかったが、「ずっと変わった人と言われてきた。なぜだろうと思っていた」。
 理学療法士として医療現場などで働いた後、専門学校の教員を務めていたが、壁にぶち当たったのが四十五歳の時。初めて担任を任されたが、四十四人の生徒がいるクラスをうまくまとめていくことができず、うつ病になって退職。前後して、発達障害と分かった。
 一年余りの自宅療養の後、四年前に今の短大に採用された。専門である障害児への理学療法を教えており、同僚に発達障害であることを公表している。
 ただ、発達障害について知らない人がまだまだ多いため、事前に「苦手なこと」「周囲に求めたい配慮」などをまとめたA4判二枚の「自分取扱説明書」を作った。職場で配るなど、コミュニケーションを深めるのに役立っている。
 やるべきことを忘れないようにするため、研究室には小さなボードを二つ掲げて、「今日すべきこと」と「明日の予定」を書き込んで、視覚的に把握している。
 リハビリテーションは一般に、「障害を克服する機能訓練」と思われがちだが、障害に合わせて環境を整え、障害に対応して生活を工夫することもリハビリに当てはまる。稲葉さんは「自分の得意、不得意を正しく知ることが、工夫につながる」と話している。
◆「就労支援にも応用できる」
 愛知医科大の木村伸也教授(リハビリテーション)は「体の不自由な人が車いすを使うように、不得意な部分を道具で補って、社会の中でうまく生活を送れるようにするのが本来のリハビリテーション」と指摘する。
 身体障害者の障害の特性やどんな生活を目指しているかを共通の尺度で把握して、リハビリプログラムに生かす取り組みは、十年ほど前から医療・介護現場で一般的に行われているという。「稲葉さんの『自分取扱説明書』は、自分を客観視し、その認識を他者と共有することで、支援に生かしてもらう取り組み。就労支援や学習支援にも広く応用できる」と話す。
 岐阜保健短大リハビリテーション学科の原和子教授(作業療法学)によると、発達障害を含む障害者の就労支援は一九七〇年代まで、職場の求めることを障害者ができるようにする「訓練」が主目的だった。しかし、八〇年代以降、障害者の持つ能力を最大限に生かす「支援」に変わり、働きながらの「職業リハビリテーション」の考え方が一般化しているという。

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