【記事】パワハラ加害者!? だと思っていたけれど…

公開日: 2015年1月28日 記事

2015年1月7日WOMAN日経より。
ADHDの人も大変ですが、周りの方も大変なんです。

「相談室を初めて訪れたTさんは26歳未婚。綺麗めのオフィスカジュアルできちんとした印象の女性だった。

Tさんは、落ち込んだ様子で話し始めた。

Tさん「落ち込んで気分がすぐれないんです」

Kさん「何か思い当たることがありますか?」

Tさん「会社の上司が、よくわからなくて…」

Tさんは大学卒業後、スポーツ系の企業に就職、営業の内勤の職務に従事していた。上司はやり手の営業マンで、とても仕事が出来る男性だった。他の営業担当者達にも人望があり、体育会系のさばさばした仕事ぶりは、会社からも認められていた。

しかし、Tさんは上司のことがわからなかった。



上司は、Tさんに仕事を依頼する時、ぶっきらぼうで怒っているように頼んだり、妙に機嫌よく陽気に頼んだり、感情の起伏が激しいそうだ。

上司は、ただの気分屋なのかとも思うが、きつい言い方をされるとパワハラ上司なのかと疑いたくもなるそうだ。しかしパワーハラスメントだと、もっと作為的でいじめの要素があるように思うが、上司は少し違うように感じるらしい。

理不尽だと思うのは、上司と打合せをして承諾をもらったことをくつがえされることだ。何度も打合せし、調整したことを相談もせず簡単に変更することが多々あり、理解が出来ない。

Kさん「Tさんは、自分の上司の言動を理解できずに不安になっていました。何度言っても自分の言葉が届いていない気がする。Tさんの部署では、何度も同じようなミスが発生していたようですが、上司の勘違いなどが原因のことが多かったようです」

Tさんは、連絡の行き違いが起こらないように、大切なことは何度も噛み砕くようにゆっくりと詳しく説明した。また上司の同意を求め、確認しながら話をしたり、かなり努力をしていたようだ。

しかし、上司はTさんの説明を「はいはい」と聞くのに、少しすると何事もなかったように「聞いてない、知らない」と言う。

Tさん「何度言ってもわかってもらえていない気がするんです」

Tさんは、自分が言い忘れたのかと自分自身を疑ったり、自分の伝え方が悪いのかと、自分を責めるようになって行った。気分が落ち込み、いつも不安な感情を持つようになり、体調もおかしくなっているようだった。
Kさん「Tさんが話をしている時、上司はどんな様子ですか?」

Tさん「面倒な様子です」

Kさん「連絡は口頭ですることが多いですか?」

Tさん「はい、いつもバタバタ忙しい上司なので、席にいる時にまとめて話します」

営業で外出の多い上司への連絡は、席にいる時にまとめて話すそうだ。メモを置いても失くしてしまったり、どのプロジェクトか混乱することもあったので、口頭で伝えることが多くなったらしい。

Kさん「この上司の言動を聞いて、思い当たることがありました。私は医者ではないので、症状に名前をつけるわけにはいかないのですが、上司は『大人のAD/HD』のような気がしました」

大人のAD/HDとは何か。

AD/HDは「Attention Deficit/Hyper Activity Disorder」という英語の略で「注意欠陥・多動性障害」と訳される。

多動性障害、多動症は、子どもに多く見られるが、文字通り、動きが多くて落ち着かず、気が散る、話が聞けない、衝動的、身勝手で自己主張が強いなどの特徴が挙げられる軽度の障害だ。

しかし、この障害は大人になっても特性が変化しながら続くことがある。いくつか例を挙げてみよう。


1.興味のあることには集中して取り組むが、同時に2つのことはできない。

2.耳からの情報より、視覚的な情報の方が理解しやすい。

3.自分が思っていることは、相手も同じように思っているととらえる。

4.自分独自の解釈で理解するため、「コミュニケーションエラー」が起こる。

5.自分なりの手順、こだわり、ルールがあり、人に強要する。変化に弱い。


Tさんの上司の言動を当てはめると、いくつか一致するところがある。

例えば、営業の外勤の仕事は集中して取り組むが、内勤の仕事には関心がなかったり、Tさんが伝えたことを独自の判断で解釈し、自分のルールで勝手に変更してしまうなどがそれにあたる。

Kさんは、Tさんと上司の間で起こっていたのは、この大人の発達障害によってもたらされていたコミュニケーションエラーだと言う。

障害と言っても、これはほぼ遺伝的なものだ。

個人のパーソナリティは、生まれた時に(1)気質・体質が形成され、年齢を重ねるごとに(2)感情が生まれて性格が形成され、次第に(3)人格が形成されて、それぞれ個人のパーソナリティとなっていく。

この段階で、この発達障害は少しづつ影をひそめていくが、遺伝で本質としてはその人の中にあるものなので、形を変えたりしながら続いていく場合もある。」



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